「目覚めよバッカス!」
すっかり、子供達のお気に入りのセリフになってしまいました。
しかし、こんな決めゼリフ、原作にありましたっけ??
バッカスというのは酒神の一つですが、他にもエジプトのオシリス、アッシリアのゼイストロス、トラキアのサバジオス、ギリシャのディオニソス、ローマのサターンなどがあるみたいですね。
古賀 守 著の「ワインの世界史」を参考にちょっとお勉強してみましょう。
これら多くの酒神たちは、ギリシャ以前のオリエント文明時代に現れた、ディオニソス信仰が源流で、お酒の二面性を表した、恐怖と喜びの二面性をもっている神々です。
その中でも、ローマ時代前半の「サターン」は特に恐怖の面が強く、ワインを飲むことを律する神様だったようです。
お酒は悪いものと捉える時代で、ワインを飲ませないために、恐怖の酒神を作り出したのかもしれません。
しかし、ローマ時代も後半になると酒神は「バッカス」に移り変わります。
バッカスはサターンと正反対で、愉快な表情で、明るく、ワインの楽しさを謳歌しているような酒神。
ローマ時代の後半は、ワインを飲む事が大変盛んになり、今に至るワイン文化の基礎を築いた時代とされています。
今こうやってワインが飲めるのも、バッカスのおかげかもしれませんね。
ワインを律する酒神:サターン
二面性のある酒神:ディオニソス
ワインを楽しむ酒神:バッカス
大雑把にまとめるとこんな感じ?
もっとお勉強したい人は下記の本をどうぞ。
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ワインの世界史 (中公新書 (415))
神の雫<第一話>遠峰 一青はいかにしてシャトー・ムートン・ロートシルト1990年を当てたのか
神の雫:「目覚めよバッカス!」
神の雫<第四話>セパージュの罠
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